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原子力発電(原発)受注競争 2011年は日本に追い風がくる!!(2)

去年と2年前のそれぞれ9月に書いたブログの通り、日本の原子力
技術が世界最高水準にあることが、海外から注目を浴びている。
しかし国や業界では、日本はもちろん、各国から認められているもの、
一般庶民の間では、とても周知徹底されているとはいえない。
これはやはりマスコミの責任といえる。
最後に述べておくつもりだ。

とにかく原子炉圧力容器は、日本が全世界の8割のシェアを握って
いる。(これも後述する)
また日本の原子炉の非常停止は、運転7千時間あたりに0.07回
という、世界で最も少ないのだ。
これは2位のドイツでも0.12回、米国も0.28回。
さらに原発大国であるフランスに至っても0.59回である。
ライバルといわれている(どこが!?)韓国でさえも0.42回で、日本
の6倍も停止しているのだ。

また出力ベースでみても、1位が東芝グループ、2位アレバ、3位
が日立、4位が三菱である。
昨日のブログでも記載したが、フランスのアレバ社は三菱重工業と
提携し、新たな販路を拡大している。
フランスのサルコジ大統領が就任早々、トップセールスを運んだ国
がインドだ。
このインドが今後鍵を握る国になるだろう。

インドは国全体のGDPはすでに世界のトップ10に入っているが、
1人当たりのGDPは隣国パキスタンやベトナムなどと同じ。
まだまだ昔ながらの貧しさが残っている。
しかし確実に成長しているのは確かである。
中産階級がどんどん増えており、所得も伸ばしている。
筆者も過去2度訪れたが、主に大都市の発展ぶりは目を見張る。
またインド人個人についても、精神的な面からどんどん大人になっ
ていることを感じた。
そのインドが今後20基の原発建設を予定しており、総額10兆円
の商機を各国が狙っているのである。

インドは設備容量では世界15位に位置している。
だがその能力はベルギーや台湾といった小国にも劣っているのだ。
設備が老朽化しており、まさに切迫している状態である。
日本はインドと原子力協定の締結を目指しているが、核保有国とい
う理由で難色を示しているのが事実。
とくに民主党を応援している朝日新聞が非核三原則を盾に、協力に
反対しているわけだ。

しかし軍事要素が強い非核三原則をわざわざ国外にまで適用する
ことの意義は、少なくとも環境面や生活に密着する 「原子力発電」
に適用するなんて論外だ。
同じ核保有国である北朝鮮や中国と比べても、インドは民主主義国
であり、親日国家である。
繰り返すが、日本が協力しようとしていることは、軍事と関わりのな
い軽水炉の技術なのである。
この点について勘違いしてはならない。

日本とインドとの原発協力はすでに去年から本格的に始まっている。
去年5月には当時の直嶋経済産業省がインドを訪問し、受注交渉を
本格化させている。
日本との協定だけでなく、最終的な受注についても協議が加速して
いる模様だ。
余談だが、韓国もUAEの受注成功の自信から、大統領が自らセー
ルス外交をしていたのだが、最後はインド側から拒否された。
日本の原発技術はそれほど凄いのである。

北海道にある日本製鋼所室蘭製作所では、原子力発電用パーツで
世界の8割のシェアを獲得している。
アレバ社や韓国メーカーが受注した分についても、この製作所で作ら
れた部品が不可欠なのである。
原発機器の多くが日本企業のお家芸になっているということだ。
今でも昼夜フル稼働させているにもかかわらず、需要に追い付かな
いほどの活況を呈しているという。
この製作所をインドの要人が見学に訪れたのだ。

日本の原発産業については、マスコミ各社ががきちんと責任をもっ
て事実を報道するべきである。
いまだに誤解と偏見から、あり得ない危機を煽りたてている。
去年から各国による協定が増えたことによって、さすがに最近は
おとなしくなったが、それでも公明正大に伝えているとは思えない。
去年の秋にテレビ東京のワールド・ビジネス・サテライトにおいても、
韓国の原発情報を流していたが、韓国側の積極的な報道ばかりが
目立っていた。
被爆国民という核アレルギーを逆手にとって、技術的に競争相手に
もならないのに、日本の問題点をことさら強調していたのだ。
困ったものである。

世界は今後も原子力の導入に名乗りを上げてくる。
新規で採用する国や、老朽化していて交換が必要な国、さらに増設
する国までどんどん増えていくだろう。
こういった 「原子力ルネッサンス」 の時代を迎えるにあたって、日本
が乗り遅れてはいけない。
むしろ積極的に活用しなければ、それこそ宝の持ち腐れに陥ってし
まうだけだ。

とくに発展途上国にとって、コストの問題は非常に大きい。
主だった産業や資源のない新興国は、コストで差がでてしまう。
中東諸国はオイルマネーがあるから、日本に有利に働くだろうが、
その他の国では思うようにいかないこともあり得る。
それをプラスに働かす要素が、人材育成技術の移転であろう。
原子力発電に欠かせないウラン採掘権についても、カザフスタンが
中国を土壇場で退けて、日本との技術協力を選んだのだ。
ヨルダンやサウジ、トルコの受注交渉についても、この点で日本に
有利に働いた。
あとはフランスや韓国のように、国のトップが官民と一体になって
アピールすることが大切になってくる。

 ★シティアライアンス 代表兼 「ヒルザー・ドットコム」 運営者

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