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ポルトガルへ金融支援 銀行不良債権と財政赤字の増大懸念で

欧州連合(EU)とIMFに支援を要請していたポルトガルのソクラテス首相は
同国のテレビ演説で、3年間総額780億ユーロの金融支援を受けることで
合意したと発表。

内訳としては3分の2をEU、残りをIMFが負担するという。
ポルトガルは6月15日に70億ユーロの国債償還を控えており、総選挙で
発足する新政権が金融支援を実行に移す見通しだとも伝えた。
やはり4月15日時の国債償還だけでは、自国で工面できなかったようだ。
それにしても、国債償還の額はどんどん増大しているような感じだ。

以下、最新情報を掲載してみる。
ポルトガルの財政赤字はGDP比で約85%。
ユーロ圏ではイタリア、アイルランドに次ぐものだ。
しかしこれが対外債務となれば、その3倍の額に達している
GDP比242%!!
これはアイルランドの1121%、英国の392%に次ぐ大きさだ。
国力の大きさから考えて、ニッチもサッチもいかないような規模といえる。

ちなみに日本の対外債務はGDP比で52%。
債務を引いた債権額は世界一位というのはご存じの通り。
日本より対外債務がGDP比で少ないのは、BRICsの4カ国や、韓国、
サウジアラビア、メキシコ、アルゼンチン、パキスタンといった発展途上の
国だけ。
経済や信用力がまだ小さいので、先進国などから十分借金なんてできる
ような国ではない。

ついでなので他先進国の最新の対外債務も紹介しておく。
いずれもGDP比である。
フランス 208%、スペイン 164%、ドイツ 162%、イタリア 137%、
米国 101%、豪州 92%、カナダ69%。
日本よりも多いことがわかる。
日本の有利さは他国から借り入れが少ないということであるが、財政赤字
の大きさ(GDP比195%)については課題を残しているといえよう。
しかしそれでも全体の9割5分が国内からの調達。
日本の国力や個人金融資産から考えて、もっと債務を増やせるハズなの
だが、主要先進国では最も少ない。
日本は世界で最も資金的に余裕がある国というのはこういった理由だ。

さてポルトガルの話に戻るが、EUやIMFから資金調達ができたということ
から、予想通り10年物国債の利回りが低下した。
しかし今回、ポルトガル以上に低下したのがスペインだ。
ポルトガルと同じか、それ以上にホッとしたのがスペインではなかろうか。
一時凌ぎでしかならないことは両国も理解しているが、当面の調達につい
てはクリアできたといえよう。
だが今度はスペイン自身に膨大な国債償還が降りかかってくる。
これまで時期を含めて何度も紹介した通りである。

ギリシャは財政赤字、アイルランドは銀行の不良債権、そしてポルトガルは
財政赤字と銀行の不良債権で二分している。
まもなくしてスペイン危機が襲ってくると、EUやIMFといった支援だけでは
済まなくなるだろう。
つまりECBによる国債の買い取りが再び実施されるに違いない。

 ★シティアライアンス 代表兼 「ヒルザー・ドットコム」 運営者

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