経済・政治・国際

スペイン CDSが危険水域へ 不動産市場も最悪水準に

金融危機前まで、スペイン経済を引っ張ってきた不動産市場が同国
の統計開始以来、最悪水準まで落ちてきている。

土地や建物といった住宅の売買件数が、2004年以降で最も少なく
なったというのだ。
今年第2・四半期に行なわれた不動産物件売買件数は90746件。
昨年同時期と比較すると約41%ものダウンという。

また7月の住宅販売も前年同月比34.8%も減。

そして不動産価格自体もここへきて急激に下落し、今年の第2・四半
期は2009年のバブル崩壊時期に次ぐ下落幅。
詳細な部分でいえば、住宅ローン件数は1995年以来の最低値だっ
たという。

一方でユーロ安から輸出が増加し、1月から7月までの貿易赤字が
15.8%も減少。
しかしこれでも貿易黒字まで転換できていない。
あくまで赤字幅が減ったということだけ。
日本が急激な円高でも貿易黒字を維持していると比べて、スペイン
のモノ作りは競争力を含め、非常に乏しいといえる。
不動産と観光業でしか取り柄がないということか。
経済的な問題もあり、同国では夫婦の離婚率が4年ぶりに上昇した
という。

スペインの5年ものCDSスプレッドも上昇してきている。
9月22日には432bpまで上昇。
リーマンショック後の水準の2.5倍近くまで達しているのだ。
ユーロ域内最大の経済大国ドイツの指標を基準に表しているのだが、
ドイツのスプレッドもぐんぐん上がってきていることから、まさに欧州全
体で危機が急拡大している。

いよいよ10月中には、ギリシャが完全な資金不足に陥るらしい。
しかしドイツやフランスも安心はできない。
ギリシャ問題だけでなく、12月には自分たちも年度末決算を迎える
ことになるからだ。
スイスやオランダ、ベルギーも同じ。
とにかく9月いっぱいは、米国の企業決算時期と重なることもあって、
来週も息が抜けない一週間になるだろう。

 ★シティアライアンス 代表兼 「ヒルザー・ドットコム」 運営者

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ギリシャ CDSが3624bpに 今月中にデフォルトか

欧州各国では、ついにギリシャへの支援打ち切りに向けて話し合わ
れている模様だ。
欧州最大の経済大国ドイツはもちろん、オランダの首脳陣も同国へ
の支援をストップさせることを事実上表明。

またIMF、ECB、欧州委員会も同国の支援条件は満たされていな
いということで、審査をストップ。
同国の財政赤字削減目標が達成されるまで、融資は実行できない
ことで合意した。

ギリシャのCDSは9月9日に3624bpまで上昇。
ユーロ圏の仲間でなければ、もうとっくに破綻しているのである。
同国だけの問題なら話は簡単だが、とにかくギリシャのデフォルトは、
スペインやイタリアだけでなく、英国にも影響を及ぼす。
こういった国も早晩、本当にコケルかもしれないのだ。

ユーロ圏国家という特権を持ちながら、その甘い誘惑を引きずって、
国家債務の粉飾を2年前まで意図的に隠していた。
事実を申告せず、ユーロ加盟を果たしたのだ。
3代に渡って同国の首相に君臨してきたパパンドレウ首相や、その
父、祖父の責任は余りにも大き過ぎるといえよう。

同首相は同国北部での演説で、信用回復とユーロ圏にとどまること
を含めた力強い発言をしたが、もうある意味で立場上のアピールで
しかない。
本当にユーロ圏を離脱してしまったら、同国経済は同じタイミングで
デフォルト宣言をするだろう。
政府や役人はそんなことは十分予想できているから、何とか圏内に
踏みとどまろうと躍起になっているのだ。

周辺国の思惑も同様である。
今まで頑張って支援を継続してきたが、もはや限界。
自分たち、つまりドイツやフランスもかなりダメージを受けるだろうが、
このまま何も解決されず、時間だけが経っていっても無意味。
しかもどんどん悪化してく。
つまり精一杯支援してきたが、あとはギリシャ自身で解決を図って
もらいたい・・・という最後の願いを込めて見送るだろう。

 ★シティアライアンス 代表兼 「ヒルザー・ドットコム」 運営者

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民主党代表選挙 立候補5人 毎年交代する日本の総理

菅首相は26日の参院本会議で、特例公債法と再生可能エネルギー特
別措置法が可決・成立したのを受けて、予定通り正式に退陣を表明。
これにより民主党代表選挙は27日に告示し、29日に投開票することを
決定した。

今回の後任選挙は同党から5人立候補した。
立候補者の名前は他の媒体で確認してもらいたい。
またここへきて小沢一郎元代表が、鳩山グループの海江田万里氏を支
持することを明らかにしたという。

とにかく日本の総理大臣が頻繁に交代していくことは、自民党時代から
慣例のように続いてきた。
2006年9月に小泉純一郎元総理が自ら退陣して、ほぼ1年ごとに総理
の顔が変わっているという異常さ。
このことは民主党政権になっても、一向に変わらないではないか。
辞任の理由は体調不良を訴えた安倍元総理をはじめ、自信を喪失したと
いう一身上の都合がほとんどである。

私は以前のブログで投稿した通り、日本の首相がコロコロ変わっていく
最大の理由は、首相の任期が法律で決められていないからだと書いた。
あの日銀総裁だって、任期満了まで務めているのにである。
参議院選挙(通常選挙)に至っても、3年ごとに選挙をすることが法律で
決められている。
しかし衆議院選挙(総選挙)は4年ごとに実施するとはいえ、首相の解散
総選挙の一声で、いつでも総選挙を実施することができる。
これはもう政治システム自体に問題があるといえよう。

世界経済を巻き込むほどの危機を引き起こした、ギリシャのパパンドレウ
首相ですら、間もなく丸2年を迎える。
見方を変えれば、アフリカや中米、中央アジア、中東諸国のリーダー達、
その他の独裁政権国家も同じことである。
好き勝手な判断で権力の座に居座ろうとしているだけだ。

責任を取ってすぐ辞任する日本の首相と、責任を取らない上記のような
国のトップ・・・。
果たしてどちらを支持したら良いのだろう?
それともどちらも支持するべきではないのか...?  よくわからない。

 ★シティアライアンス 代表兼 「ヒルザー・ドットコム」 運営者

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円高ドル安 9月は円安介入しても70円台前半まで進む

円が対ドルで、一時的にも戦後最高値を更新した。
具体的な数字については、他の媒体で確認していただければと思うが、
今後1カ月以内には間違いなく、終値においても高値を付けるだろう。
これは不可避だ。

さて某掲示板に書き込まれた内容をみると、やはり政府による円高対
策について、批判的なコメントが多い。
“ 遅い ” とか “ やる気があるのか ” “ 口先ばかりだ ” といったもの
が溢れている。
円高によって、企業による海外移転が加速していくことは避けられな
いことや、競争力のない中小企業は大打撃を受けるのは必至。

おそらく日常的にFXをやっている人が多く持つ意見だろう。
しかし日本政府を批判するのはお門違いだ。
今回の円高ドル安について、ほとんどの人は 「ドル安」 が要因だと答
えている。
つまりドルに根本的な原因があるのだから、米国政府による経済政策
が間違っているか、効果がないといえるのではないだろうか。

また政府・日銀が、頻繁で大規模な円安介入をしないから、どんどん
円高に向かっているのだという屁理屈を語る人も多い。
ハッキリ言って、考え方についても根本的に考え直したほうがいい。
円安介入は過去何度でも実施してきているが、いずれも一時しのぎで
終わっているのは承知の上である。

こういった教訓が現実的にわかっているのだから、わざわざ税金を使
って同じ失敗を繰り返す必要はないのではないか?
必要もへったくれもないが. . . 。
勉強でもスポーツでも、何度も同じ方法を繰り返して、それが効果が
ないとわかっているのなら、もはや同じ方法を取ること自体、おかしい
と考えるのが普通だろう。
だから抜本的な方針転換をしていく必要があるのである。

しかしどういう手法を取るにせよ、もはや円高の流れを完全に喰い止
めることはできない。
円高の流れといっても、ここ2~3年のことではない。
確かに世界的な金融危機後はこれまで以上に加速してきている様相
だが、対ドルということで考えれば、71年のニクソン・ショックが起った
40年前からすでに既成事実化しているのである。

戦後1ドル360円から始まり、これがやがて300円になった。
その後も240円まで上昇し、85年のプラザ合意後、しばらく経つと
120円まで高くなった。
そして現在のように80円台から70円台まで進行してしまった。
だから今後も、60円台、50円台・・・とドル安が続いていくに決まっ
ているのである。
なぜ一部の人は、こういう実際に起こってきた世の中の流れが理解
できないのだろう?

とにかく今年は久々の大型金融破綻が訪れる可能性が高いのだ。
手始めに、欧州諸国から一層の資金回収が起るだろう。
フランスの金融機関はイタリアに対し、莫大なエクスポージャーを抱え
ている。
現在サルコジ大統領は、ドイツなどとの話し合いに躍起になっている。
資金回収はシステム上は簡単だが、周辺国や世界中の影響を考え
ると精神的には簡単ではない。
企業を相手にする株取引ではないのだから。

こういった英国を含む欧米諸国の経済がどんどん悪化しているのだか
ら、日本円や金(ゴールド)が買われていくのは至極当たり前のこと。
詐欺まがいの債権市場が無くなっても、通貨を取引する為替市場が
無くなることはない。
日本は対外債務において主要先進国で最も小さいのだ。
おまけに20年間連続で世界最大の債権国家。

一方で財政赤字は大きいが、95%は国内の投資家が保有している。
だからわざわざ自分の国の景気を悪化させるために、一気に回収する
といった行動に走る可能性は低い

こういった心理的な考え方についても、世界中の投資家は十分理解し
ているのだ。

いずれにしても9月に入れば、現在より4~5円程度の円高は訪れる
だろう。
その時期と根拠については、また具体的に紹介していきたい。

 ★シティアライアンス 代表兼 「ヒルザー・ドットコム」 運営者

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米国債 6月の各国保有残高 日本、香港、インドなどが減少

米財務省が17日、6月の世界各国による発行額を発表した。
中国が前月5月より57億ドルも増加させた一方、保有額2位の日本が
14億ドル売却した。

日本と同様、今回保有額を減らした国は上位から順に、ブラジル、香港、
ロシア、カナダ、インド、韓国、イタリアなど。
中でもロシアの売却率が高く、前月比で約5%も減らしている。

さて英国であるが、公式統計上では保有額が殆ど変っていないが、ここ
約2年間はいつも数ヵ月後に、世界の各国の保有額が変更されている
ので、ほぼ完全に売却している可能性も否定できない。
10月頃には判明するだろう。

ちょうど昨日の8月17日は、サブプライム・ショックが発覚して丸4年が
経った。
ようやくここへきて、米国債のバブルが弾けそうな気配なのである。
世界の国債市場の約55%を占めている米国債の信用が崩壊すれば、
保有国や保有企業は額面割れの危機に直面し、採算割れを起こす。
米国に次ぐ第2位のドイツ国債でも、世界では7%程度。
そう簡単には米国以外に乗り換えられないだろう。

欧州ではドイツの存在感が際立っているが、ここへきてフランス国債の
格付けが最上級から転落しそうである。
だからドイツが直面する試練も、そう遠くない気がするのだ。
州立銀行の不良債権は天文学的に膨れ上がっているし、GDPにおける
輸出の割合が高いため、決して安定的な経済構造になっているとは言い
難い。

ドイツはユーロ安から輸出が好調だというが、まさに中国の内需に支え
られているといっていい。
また日本や、その他新興国向けの輸出も好調だと思われる。
しかしユーロ圏内の国同士では、同じ通貨を使っているので、為替によ
るメリットはほとんど生まれない。
米国向けも対ドルでは高くはなっていないが、極端に安くもなっていない
ので、輸出額・量は思ったほど増えていないだろう。

アジアではドイツ同様、韓国が輸出経済に大きく頼っている国。
現在同国は通貨ウォンの下落に直面している。
資産が徐々に逃げ出しているのだ。
だからひとたび世界経済が収縮すると、当該国経済は崩壊する可能性
が一層高くなるといえよう。
ドイツの国債は海外投資家の保有率が高い。
おまけに輸出も海外に大きく依存していることから、危機は思った以上
に早くやって来るかもしれない。

 ★シティアライアンス 代表兼 「ヒルザー・ドットコム」 運営者

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米 フードスタンプ受給者が4700万人に到達!!

何というか・・・ とにかく早い。
今年6月に全米の貧困者向け食糧補助制度 「フードスタンプ」 の受給者が
4500万人に到達したばかりだというのに、その後約2か月足らずで一気
に200万人も増加してしまったのである。

とにかく私が想像する以上に、米国経済が衰退しているといえる。
同制度は中学生以下の未成年は申請することができないから、成人の5人
に一人以上の割合で持っていると考えていい。
まさに想像を絶する数といえる。

とにかく今後も増加していくことは必至。
欧米発の金融危機再熱は、もう間もなくやってくるだろう。
量的緩和第3弾を実施するかどうかについて、目下のところ話合われてい
るようだが、少なくとも9月に入るまでに実施されないと大変なことになる。

もうこれ以上、政府機関の雇用は望めない。
米国政府がデフォルト宣言と引き換えに、大規模な財政削減をしていくこと
が決まったからである。
直近は米国時間の15日。
以前のブログに書いた通りだが、この日、約260億ドルもの四半期国債の
返済がやってくるのだ。
念のために注意されたほうがいいだろう。

 ★シティアライアンス 代表兼 「ヒルザー・ドットコム」 運営者

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円高で食糧自給率39% 農林水産省(農水省)の偏向統計

こんにちは、残暑お見舞い申し上げます。
お盆休みはいかがお過ごしですか?
帰省中、新聞記事で気になった報道が出ていましたので、私なりの意見を書い
ておこうと思います。
(いつもそうなのですが...)

農林水産省は先日、2010年の食料自給率が前年度より1ポイント下がって、
39%になったと発表したことです。
これは冷夏によるコメの大凶作で、タイ米などを緊急輸入した93年度の37%を
除けば過去最低水準となったといいます。

この理由についてですが、さらにこう書かれていました。
“ 猛暑などの天候不順で麦やイモ類、砂糖の原料であるテンサイの国内生産が
減ったことが原因。
猛暑による生産減で乳製品などの輸入が増えたため、生産額ベースの自給率
も、前年度比1ポイント減の69%となった。
政府は昨年3月に策定した 「食料・農業・農村基本計画」 で2020年度までに
50%に引き上げる目標を掲げているが、達成は遠のいた形だ。” ・・・と。

とにかく冷夏でも猛暑でも、日本は生産に影響が出、結局は海外からの輸入に
頼っている国である...... と言いたそうな内容と書き方。
もういい加減、こんな屁理屈統計はやめてもらいたいものだ。
そもそもこの統計は政府といっても、農水省独自で行っている。
日本国民を無闇に不安へ陥れようとする悪質な統計だ。

確かに冷夏でも猛暑でも、穀物の種類によっては豊作・不作があるだろう。
そんなこと、どこの国だってそうだ。
しかし農産物の輸入が増えたのは、円高が進行し、その分多く輸入しようとした
ことが大きい。
だから他国のように、食糧危機や急激なインフレが襲ってこないのだ。

日本は他国から必要なだけ・欲しいものだけ食糧を輸入できる国。
地理的・気候的、耕作面積といった要因から、日本で生産できない農産物につ
いても、海外から好きなだけ、どんどん調達できる。
こういったことが表現的に、食料自給率を下げているというだけなのだ。

発展途上国、とくに貧しい国々は、経済的な面から十分な食料を輸入することが
できない。
外貨といったカネが不足しているからである。
だから自国で生産された食糧で生きていかなければならない。
つまりこのことは「食糧自給率が高い国」 ということになるワケ。

今の日本はコンビニやスーパーなどでも、賞味期限が過ぎればどんどん廃棄し
ていく。
一体どこがモッタイナイ精神なのか?
聞いて呆れる。
しかも高級品といわれる食品は、アジアを中心に輸出しているではないか?
ロシアでは、栃木県産のイチゴが一パック7千円で売られていたという。
またドバイでは、鳥取県産のスイカが一玉3万円で売られていたらしい。

日本の農産物が輸出できることは嬉しいことだが、誤解を与えるような統計や、
自給率50%という達成不可能で、且つやる気のないフレーズは無意味。
自国での生産を上げるより、まずは誤魔化し統計を廃止することが必要だ。

 ★シティアライアンス 代表兼 「ヒルザー・ドットコム」 運営者

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米銀破綻 今年63行に 財政削減と国債の格下げで、破綻へ

米連邦預金保険公社(FDIC)によると、5日にワシントン州とイリノイ州に
ある地銀2行を閉鎖されたという。
これで今年の米銀破綻は63行になった。

米経済を建前上、もう一度立て直すためには身近な存在として量的緩和
が思い浮かぶが、デフォルト宣言の回避と引き換えに、大幅な緊縮財政
が実施されていくことになった。
これから財政の健全化に向けて努力していくだろうが、今後はドルの印刷
をジャブジャブ刷ることはできなくなったということだ。

これまでの量的緩和策(QE1・QE2)では、主に株やコモディティばかりに
向かっていった。
というか、意図的に向かわせていたという表現が正しいだろう。
米国は日本と違って、株主を最優先するので、どうしても株価をつり上げ
たいという考え方を持つ

これは同時に、どんどん人員削減をさせることを意味する。

商品相場においても同じこと。
世界最大の農産物生産・輸出国だから、こういった産物価格をつり上げる
のだ

これによって農家や関連企業は大儲け。
その裏で世界的にインフラが起り、農産物や資源輸入国などは日常生活
の打撃を強いらせてしまうことに。
こういった事情は日本などが典型的な例だが、そもそもカネを持っているし、
急激な円高も手伝って、他国ほどの影響は被っていない。

とにかく米国の量的緩和は、自分たちのマネーを使っているわけだから、
そういった政策は勝手なのだろうという発想だろうが、今でも一応基軸通貨
国としての責任感というものに欠けているといえる。
そもそも “ 借金を借金で返す ” というのは異常なこと。
日本を含め、どこの国でもみられる現象であるが、米国の場合は借金の額
が異常過ぎるのである。

週明けも円高が進行し、欧米やアジアの株価も下落していくだろう。

 ★シティアライアンス 代表兼 「ヒルザー・ドットコム」 運営者

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円高は悪? 偏向報道 なぜ輸出企業の懐事情ばかり流す?

円が対ドルで戦後最高値を更新する勢いで上昇している。
最近の傾向として、オセアニア市場では順調よく円高に向かっているのだ
が、東京市場が開かれると一旦下落する。
その後ロンドン市場に移ると、再び急激な円高に傾いているのだ。
対ユーロについても、去年9月以来の円高水準に近ついてきている。

こういった傾向から判断すると、やはり日本の財務省当局が一定の円売
り・ドル買いを仕掛けている可能性が高いということ。
急激な円高は企業の準備期間に間に合わず、一時的にも輸出企業の採
算性を悪化させるということが大きな理由だ。
また上場している日本企業の株も、全体の7割が外国人投資家によって
保有されていることから、ディトレーダーによるマネーゲームの対象になり
やすい。

また円高は自動車や家電といった、大衆製品を作る企業の収益に響くが、
国としても見過ごせない点がある。
それは価格低下によるもの以外に、国に入ってくる税金も少なくなるから
である。
またこういった大衆製品を作る企業の海外移転問題も大きい。
従業員も積極的に海外に赴任することなんて、簡単にはいかない。
地元や家族から離れるのは気が重い。

しかし円高は輸出企業にとってもメリットはある。
なに分、資源や原材料価格が安くなるからだ。
とにかく全てにおいて相殺できるかどうかまでは知らないが、円高という
だけで悪役として扱われるのは偏見も甚だしい。
そもそも自国の通貨が高くなると、どこの国だって同じことなのだ。
日本だけが例外と思っているのだろうか?

とにかく日本はGDP比でも、輸出の割合が低い国(16%)で有名。
主要国全体でみても、米国、ブラジルに次ぐ低さである。
しかもアジア向けは全体の5割を円建てで輸出。
米国向けはまだ15%程度。
基本的に円建てという武器を使っているのは、最先端企業だろう。
こういった確固たる指標や資料があるにもかかわらず、円高の不安ばか
り強調しているのはナゼか?
しかも円高で得をする輸入企業のことは全く報道しない。

ここはやはり、長年における政治的な考え方が色濃く残っている。
円高を批判する経団連の役員をみても、ほとんど輸出企業のOB達など
が顔を連ねているのだ。
これが円高が悪であるという内容を代弁していると思われる。
いうまでもなく、経団連は戦後からずっと自民党に献金してきた団体で
ある。
民主党政権になっても同政党に献金しているが、今の菅政権は外交的
にも自民党と似ているから、一向に正しい考え方に向かない。
経団連の人も一部、円高メリットのことを話しているのかも知れないが、
インタビューをしたマスコミ各社が、意図的に報道させないことも十分考
えられる。

メディアによる偏向報道はホトホト困ったものである。
震災後は輸出が一時的に不能に陥り、貿易収支が赤字になって騒いで
いたが、これは日本の競争力が衰えたわけではない。
資源高という要素も直撃してしまったからである。
そういった買い物単価が高ければ、円高のほうが良いに決まっているだ
ろう。
電気やガス、商社といった会社は円高でウハウハ気分に違いない。
こういった会社で働く従業員については、全く意見を聞こうとしない。

また日本は世界最大の債権大国であることから、他国に莫大なマネー
を貸している。
米国債などがそうだが、ドルベースで購入しているため、確かに円高に
なれば額面がその分目減りする。
しかしそういったリスクについては全く報道しようとしない。
あくまでも貿易における輸出についてだけ。
海外に移転しても特許収支は毎年増加し、莫大に入ってきている。
ちなみにここ数年は、貿易収支より特許収支のほうが多いのである。
こういった真実についても報道しようとしない。

円高は国内需要が伸びるチャンスである。
過去においても、円高後は必ずバブルなどが襲ってきたが、そういった
行きすぎた投機について抑制していけば、大丈夫であろう。
円高後の日本はいつも 「神風」 が吹いてきているのだ。

 ★シティアライアンス 代表兼 「ヒルザー・ドットコム」 運営者

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中国PMI指数 28ヶ月ぶり低水準 日本は景気回復で上昇

中国当局が1日に発表した7月の購買担当者指数(PMI)は50.7と、
28カ月ぶりの低水準となり、信用逼迫や世界的な需要の鈍化が中国
の製造業セクターを圧迫していることが示されたという。

同時にHSBCで発表された数値は49.3。
ただこれも速報値は48.9だったことから、これでもやや上方修正され
たものだ。
中国が成長の促進とインフレ抑制問題という、極めて難しいかじ取りを
迫られているに違いない。

ほぼ同じ頃に発表された他主要国のPMI指数は、
ドイツが52、 ロシア49.8、 英国49.1、 スペイン45.6。
ドイツはユーロ安から製造業が復活。
他3国は50を下回り、同国経済は財政問題も含め、悪化してきている。
ちなみに日本は52.1で、2カ月ぶりの上昇だったという。

それにしても中国の経済指標は一般常識では測ることができない。
以前7月11日に投稿した、不動産の転売問題や、自動車の国内販売と
いうおかしな統計方法は氷山の一角に過ぎず、日本や欧米諸国等とは
まるっきり違う。
文化や歴史といった国柄が異なっているということもあるが、バブル経済
とは言えども、どのような基礎データを基にして換算しているのかどうか
不明だ。
参考までに、28ヶ月前の中国経済はどん底の状態であったことは記憶
に新しい。

7月15日に中国統計局が発表した第2四半期のGDP伸び率は、前年
比10.3%の成長。
第1四半期の11.9%からやや鈍化したというが、それでもバブル崩壊
を感じさせないほどの高成長だ。
しかし毎回こういった統計を出されても、まともに信じる人はいない。
それは金利が正直に物語っている。

中国は先月6日、政策金利を再び引き上げた。
今年で3回目の引き上げである。
1年物は6.56%、3年物は6.65%、5年物は6.90%である。
インフレの過熱を抑えるものというが、1年物でも5年物でも金利数値に
それほど違いはない。
しかもGDP成長率と比べて極端に低い。

もっと摩訶不思議な点は、預金金利の異常なまでの低さである。
1年満期で3.50%。
10%の成長を誇る国が、たったこれだけの金利しかつかないのだ。
本気で中国政府は不動産バブルを抑えようと思っているのか?

もし日本が10%程度の成長を続けているとして、預金金利がこの程度
だったら、銀行預金自体の存在が疑われるだろう。
それ以前に日本で暴動が起きるかもしれない。
日本はバブル経済の4年間、GDP成長率は5~6%を達成していた。
その頃の金利は8%までいっていたのだ。

GDP比における個人消費も一向に改善していない。
米国は70%、日本とブラジルは60%、インドでも50%というのに、
中国はたったの35%。

つまり中間層が思うほど育っていないという証拠だ。
中国の経営者は、中国人向けの商売は儲からないというステレオタイプ
を持っているのだろう。
不動産はその名の通り、動かすことができないから、国内の販売や投資
で商売していかなければならない。
だから他国に気兼ねなく、一方的に、しかも好き勝手にバブルを発生さ
せることが可能というものか。。。

 ★シティアライアンス 代表兼 「ヒルザー・ドットコム」 運営者

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